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Geary L.BaeseのClassic Italian Violin Varnishの解説

途中ですがGeary L.BaeseのClassic Italian Violin Varnishの解説をします。
これまで出版されたヴァイオリンニスの著書としては、偽りがなく全て事実で構成されています。マイケルマンやフライをよく引き合いにだしますが、これらは間違った仮定に基づく結論です。一部は正しい記述があります。Koen Padding "Violin Varnish"は論文集で少し性格が違う著書です。
 Marciana ManuscriptとDe Myeran Manuscriptを基本に作られたというヴァイオリンニスは、問題は樹脂がなんであったかということになりますが、これら全ての本が書かれた後で、ストラディバリウスのニスの分析が行われ、「松脂」(コロホニウム)という結論に達しました。「なんだ。ただの松脂か。」という落胆でした。
しかし、私の考えではその当時精製された松脂はなく、生松脂を加熱処理した「グリークピッチ」が原料でした。Marciana Manuscriptではオイルニスの処方は
グリークピッチ 1部、マスティック1部、亜麻仁油 2部 です。簡単です。
グリークピッチを作るのが難しいのです。
「琥珀」と「サンダラック」が原料樹脂であるというGeary L.Baeseの仮定はKoen Paddingに引き継がれました。彼らはヴァイオリン用としてのグリークピッチのMarciana Manuscript処方を作れなかったのです。Koen Paddingはビザンチンシステムとしてサンダラックオイルニスを主張し、また完成させました。これは実績もありヴァイオリンニスの一つです。しかしガルネリが使ったとは到底思えません。色と蛍光からも分かるはずです。
次ぎに、装置ですが、ヴァイオリンニスの本は「作り方」の本ではないので、装置図が一切ないのです。高額でこの本を買った方はかなり失望したでしょう。蒸留装置がないと琥珀オイルニスは作れません。オープンで行ったとすれば、マリア浴のメアリー・ジュエス(Maria Prophetissima)の作った装置から発展してビザンチンの化学者は琥珀をランニングすることができました。サンダラックは蒸留とオープンを並立してとう少し難しい方法となります。ボナーニ前後の宗教系の化学者の文献ではニスの装置は簡単ですが、19世紀にはマルタンニスが工場で作られていたのですから、その間の技術というものもあったはずです。この装置についてはいずれ私が著書として公開することになるでしょう。
少なくともKoen Paddingと Geary L.Baeseの本を見る限り、グリークピッチ(コロホニウム)系のオイルニスは作ることができないのです。