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Violin Varnish note and articles form the workshop of Koen Padding解説(2)

Violin Varnish note and articles form the workshop of Koen Padding解説(2)
ここまでのViolin Varnish note and articles form the workshop of Koen Paddingの訳は光学的な色に関する全12章中5章と9章を除く章と、付録の4章を訳してきました。処方は出てきませんがシステムとしてプライマー、シーラー、グラウンド、ペインティングという4つの工程で塗装されるべきだと主張しています。具体的にマテリアルがどれに使われたかは不明ですが、推測はされています。製品としてはそれぞれ販売していたのですから、システムとしては完成していました。
Koen Padding Violin Varnish 4  解説
に書いた以下のことが重要となります。
最初の「プライマー」については
①木材の成分はセルロースで親水性ですが、木材表面には油分と樹脂分がありこれらは親油性である。
② 親油性の木材にオイルニスを塗布すると毛管現象(繊維質表面の)でオイルニスは浸透する。
③オイルニスが浸透すると含まれる油脂が繊維質に硬化膜を作る。これが弾性を持って音の位相がズレて明確な音を妨げる。
④以上の理由でオイルニスを浸透させずに、楽器の表面でニスの硬化膜を作りたい。
繰り返しますが、木材繊維質の親油性を親水性側にずらして最初にオイルニスの浸透を防ぐ作用は以下の方法があります。
①アルカリ加水分解して油脂を除く。
②燻煙して木材に着いた樹脂と油脂分を除く。
③新たな親水性のコーティングを行う。
以上ですが、1はホウ砂処理など。しかしアルカリ性にするとセルロースまで変化すねので危険です。②これは実用的な手段ですが、装置が必要です。実際に効果はあります。
③の一番身近な方法はにかわ処理です。
また、アルコールニスではこれらの問題はアルコール性樹脂が親水性側のために、解決していることになります。この点はアルコールニスは有利です。従って「プライマー」はアルコールニスでは必要はありません。
MagisterのPrimerは何であったのかについて。Imprimatura Dorataインプリマチュラ・ドラータはプライマーとシーラーを兼ねています。また着色剤でもあります。
Koen Padding氏がシェラックはシーラーとして不適切だと言ってますので、シーラーはオイルニスの浸透を防ぐ作用のコートです。この辺がとても曖昧でシーラーを省いても良いということも書いています。私は化学的根拠から言ってプライマーとシーラーは同じ性質のもので、二つは一つの処理で統合できると考えています。これらは、ギター塗装などで既にプライマー、シーラー、目止め(グランド)と工程が別れていて、既存の考えにあてはめた分類だと思います。16世紀の製作家はにかわを塗り、インプリミチュラ・ドラチュラのような着色剤を塗り、フィラーを練り込んだオイルニスで下地を作っていたと考えます。または着色剤を使用しなくても良いでしょう。