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Koen Padding Violin Varnish 4

Koen Padding Violin Varnish 4
図は本文中の下地についての模式図です。

table03.jpg
Brandmair and greiner(Brigitte Brandmair/Peter Stefan Greiner"Stradivari Varnish")
Sacconi's System (Simone Sacconi "Segreti di Stradivari")
Byzantine System(Koen Padding)
この3つの下地の違いについて解説しています。
"Sealer" "Primer""Ground""Preparation""Treatmented"
これらの語句が正確に、具体的に何かが今ひとつ分かりません。
膠水塗布は何にあたるのでしょうか。ビザンチン・システムというのはKoen Padding氏が命名した方法で、Magister社のニスとして大いに貢献しました。しかしサンダラック/胡桃油のオイルニスはガルネリもアマティもストラジバリも使用していません。その時代より300年も前に開発されていた技術でしたが、ヴァイオリン黄金時代は、この方法は除外されていたと考えられます。

Koen Padding氏はSacconi氏の「ストラジバリの秘密」が不完全で間違いが多い理由であまり関心が無かったが、全文を読むと自分のインスピレーションに重要だったことを書いています。私もマイケルマン、フライ、Geary Baeseの "Classic Italian Violin Varnish ,"Brandmair &Greiner,については最初あまり興味がありませんでした。
オイルニス作りの方法論はあまり重要ではないからです。ストラジバリの秘密やKoen Padding氏のニスについて永遠に失われたというのもオーバーです。
「人の作ったものは人によって再現可能」だと思います。
大切な事は、
①木材の成分はセルロースで親水性ですが、木材表面には油分と樹脂分があり、これらは親油性である。
② 親油性の木材に、オイルニスしかもテレピン油で希釈したオイルニスを塗布すると、毛管現象(繊維質表面の)でオイルニスは浸透する。
③オイルニスが浸透すると含まれる油脂(亜麻仁油)が繊維質に硬化膜を作る。これが弾性を持って音の位相がズレて明確な音を妨げる。
④以上の理由でオイルニスを浸透させずに、楽器の表面でニスの硬化膜を作りたい。

木材表面の親水性改良については、前にこの対処方法として膠処理で木材表面を親水性にすることと、燻煙で木材の樹脂分と油脂分を分解する方法があるということは書きました。
アルカリ水に浸ける方法は使えません。残ったアルカリがセルロースと反応して変形するからです。中和を完全に行う必要がありますが、実際には不可能です。

という原則と、いかに最初のオイルニスを木材に染みこませないかが、音の決め手となることは間違いありません。下地処理が間違っていると結果としてオイルニスの責任になってしまうこともあります。