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ドイツ・ニスの製造について解説

German Varnish-Makingドイツ・ニスの製造について解説
Max Bottler,Alvah.Horton.Sabin 著
Sabinは乾性植物油塗料のドライヤーの研究家です。
この1912年の時代はオイルニスは量的には全盛期でした。いわゆる「ペンキ」として建築物や乗り物に塗装されていました。もっともこの時代には合成樹脂塗料は存在しません。
ベークライト樹脂は1907年に石炭酸とホルマリンの樹脂を原料として発明され、その後オイルニスと混合する方法が開発されました。
ヴァイオリンニスとしてのオイルニスの技術が衰退したのは、1750年代のシェラック系アルコールニスが盛んに使用されたことと、合成樹脂の発明が盛んになった第二次世界大戦後になります。近年ストラディヴァリの分析結果からオイルニスが再び見直されましたが、技術の伝承が既に途絶えていました。
オイルニスは技術としては、亜麻仁油のような植物性乾性油と、松脂やコーパル、琥珀のオレオレジンを反応させたエステル型半合成樹脂です。要素としては二つしかありませんが、第三の要素としてドライヤー乾燥剤も使用します。
亜麻仁油をボイルして酸化鉛でドライヤーとする方法は、その後鉛を使わずに直接酸素を反応させる触媒反応で置き換えられました。亜麻仁油は硬化剤を入れても入れなくても、紫外線硬化を起こしません。これは実際に試しましたが、亜麻仁油と松脂(または他の樹脂)だけの処方では簡単に紫外線硬化を起こすのに亜麻仁油単独では硬化しません。
最近の試験では紫外線硬化性のオイルニスに微量のシッカチフを加えると、紫外線硬化が速くなります。これは酸化鉛でもコバルト系でもマンガン系でも同じです。市販のニュートンやルフランの油絵用ドライヤーでも効果があります。通常シッカチフとして販売されています。
亜麻仁油の塗料の章では系は完全に「密閉系」です。オープンでもできますが、工業的に多量になると火災の防止が不可欠となります。
コーパル・琥珀の系は(松脂も同じ)ランニング処理の結果、揮発性液体が容器の縁を上がってくるので引火します。これも密閉系で行うべきですが、気体の発生で内圧が上がります。装置についてはこの後の章で図解で解説されています。